【連載講和】所長 内野和顕『スギ花粉症』


『スギ花粉症』

春になると花粉症のアレルギー症状を訴える方が増えてきます。日本で花粉症に悩む方は人口の約25%、4人に1人と言われています。花粉症の約70%はスギ花粉症が原因と考えられており、その最盛期は2月から4月です。
花粉症が日本で初めて報告されたのは1964年のことです。敗戦後の木材不足解消のため農林省が拡大造林を推進し、各地でスギ植林が行われました。しかし、輸入木材が安い価格で輸入されるようになると、国内のスギ林は経済的に採算が合わなくなり、放置されてしまったのです。今ではスギ林の面積は我が国の森林全体の18%を占めているのです。
スギは植林後、約30年で花粉の放出を始めます。樹齢30年以上のスギ林の面積は現在では1990年頃と比べて2.5倍にも増えており、樹齢30年以上のスギ林も増えているため、花粉の放出量は増加しています。そのため花粉症で悩む方も増え続けているのです。春の花粉放出量は前年の日射量が多く、降水量が少ないほど多くなります。
花粉症の症状は鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・くしゃみです。風邪の鼻水と比べ花粉症の鼻水はサラサラした鼻水です。しかし、時に鼻づまりが出現することもあり、両方の鼻がつまることもあります。目のかゆみを訴える方は花粉症患者さんの約80%です。くしゃみは立て続けに何回も出ますし、咳が出ることもあります。
花粉症の根治療法としては減感作療法がありますが、効果が出るまで数年以上を要する治療法で、まだ普及途上のようです。現在の主流の治療法は症状を抑える対症療法であり、抗アレルギー薬を服用します。通常処方されるのは、第二世代抗ヒスタミン薬です。点眼薬・点鼻薬を使うこともあります。

症状でお困りの方は、お気軽に診療所へご相談ください。